当時は何と言ってもまだ肉体労働の賃金が高かったし、失業率は低かった。

だが現実には、裕福な米国人が想像するよりはるかに機会は限ら れていた。社会学者ウィリアム・ジュリアス・ウィルソンが記したように、産業が都心から逃げ出したことで、マイノリティーの労働者は文字通りこのような良 い仕事にたどり着けなくなっていた。

機会が失われた結果として、よく言われる貧困をもたらす文化的な原因が生まれたのだ。 しかしこの40年で、スラム地区に限らずあらゆる場所から、普通の労働者にとっての良い仕事は姿を消してしまった。

米国人の男性労働者の6割 は、賃金(インフレ調整後)が下がっている。経済的機会の縮小は人口の半分にまで及び、結婚生活の破綻(はたん)や薬物乱用など、黒人文化崩壊の実例とし て示されていた多くのことが、白人の労働者階級にも広がってきた。

 しかしながら、このような厄介な事実は保守的なイデオロギーの世界には浸透しなかった。下院予算委員会は今月、ライアン委員長のもと、「貧困と の戦い」に失敗したという205ページに及ぶ報告書を発表した。

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